いまさらだが、今年のワールドカップでの延長戦の方式は、古ながらの15分ハーフ × 2 に戻っていた。僕は少し驚いた。1998年、2002年と採用されていたゴールデンゴール方式は、結局ヨーロッパ勢のお気に召さなかったということなのだろうか。まあ確かに完遂形式のほうがサッカーの本質にそっているけど。
そういやユーロ2004 ではシルバーゴール方式なんてのを採用していたな。あれは本当にややこしい、近年まれに見る粗悪ルールだった。僕も覚える気にまったくならなかった。あの方式をさっさと見切ったのは UEFA ナイス判断。
ところでドイツ大会の決勝戦は、延長戦でも決着がつかなかった。このため史上二回目という決勝戦での PK 決着となったわけだが、それを受けて FIFA 会長は検討の意思を表明している。
ブラッターが考えているのは再試合の開催、または 「延長戦でより多くの選手を交代させた上で、ゴールデンゴール方式で戦う」 というものだ。
この人はしょっちゅうトンデモ案を出してくるので、今回もその一環と考えるべきだろう。とはいえ、次のセリフはなかなか正鵠を射ていると思う。
ほかにもさまざまな案が検討されている。 「まだ4年間ある。決定までの時間は十分にあると思う。」 システムを変更する理由については、ブラッターは次のように付け加えた。 「W杯の決勝は情熱的なものだ。 延長は一つのドラマだが、PK戦は悲劇に過ぎない。 サッカーはチームスポーツだが、PK戦はチームプレーではない。」