書籍レビューのサイトで、うつ病に関する書籍 2 つが紹介されていた。
サイトの筆者は、藤臣氏の作品についてはあまりいい印象を抱かなかったようだ。それに対して細川氏の作品には好感を持ったとのこと。
その細川氏の作品は、僕も読んだことがある。それは、心的ストレスがかなり増大し、これはもう心療内科にかかりに行かなくては、と考え始めていた頃だった。そこでいろいろ書籍をあたりだしたのだが、その中にこの一冊があった。そして、僕もこの本にはいい印象を持った。そばにいたあすみちゃんに「これはいい本だよ」と伝えた覚えもある。
さて、サイトの中で印象に残った箇所をいくつか引用する。
「パートナーがウツになることを想像する」 冒頭に「死にたい」といったぼくの友人の話を書いたけども、 その「騒動」に自分が巻き込まれ、 なおかつ医師の話を聞いてぼくが感じたのは、 1. 病気として医師の処方が絶対に必要であり、 本人も周囲もそれを指針にすることが必要。 シロウト考えでの個人対応は危険。 2. 真摯にサポートできるのは家族(または恋人)以外にはないし、 部外者は責任など持てないのだから、 親切心で中途半端に何かすることのほうが余計悪いのだということ。 それ以外の関係者は、冷たいようでも、 一般的な原則を守ってニュートラルに接するのが一番。 ということだった。
細川自身が 〈小さいときからうしろ向きな性格〉 〈ヒマさえあれば落ち込んでグチをこぼす毎日〉 〈ツレにもずいぶんやつあたりをしてきました〉(p.36) という状態だったという。 ゆえに、ツレ氏が落ち込み 〈一日中解決できないグチをエンドレスで聞かされる〉(p.37) というふうに立場が逆転したとき、 細川は〈うっとーしー〉(同)と思ってしまう。 この〈うっとーしー〉は果てしなくリアルだ。 (略) しかも、細川の漫画を読んでいると、 〈私が不安に落ち込むとツレにうつる〉(同) というのだから、 サポートする方はこりゃあ大変だあと思った。
そして最後に。
キリスト教式の結婚の誓約にしばしば 「健やかなるときも病めるときも……」 という文言があるのを多くの人は知っているだろう。 細川はあの誓約を読み上げ(略)、 〈去年は彼が病気で……〉(p.97)とそこまで言って、 嗚咽で先がつづけられなくなったという。
僕には回復の途上にあたって感謝すべき人がたくさんいるが、やはりあすみちゃんには本当に苦労をかけたに違いない。いくら感謝してもしたりない。
細川さんの本は、私も最近手に入れて読みましたが、サポートする側としては非常に癒される内容でした。「なんとかせねば!でもなんともならん」という状況で肩の力がフト抜ける、良い本だと思います。ウツのつれあいは<br>必読だと思う。
感想ありがとうございます。いい本ですよね。 <br>それにしても、うつ病関連の書籍がこれほどたくさんあるとは、僕自身が病気になるまで知らなかったです。 <br>その中でもこの本は、手軽に読めて、しかも内容も誠実というか目線が一緒というか、そんな感じがありました。