空手の道場に見学に行ったら、そこで行われていたのはバーリトゥードの練習だった。
という感想を、早稲田ビートルマニアの新人ライブを拝見して抱いた。
早稲田ビートルマニアというのは、簡単に言うと、早稲田大学にあるビートルズ専門のバンドサークルだ。いや、だった、というべきか。数年前から、ビートルズ専門ではなくなったそうなので。
実際に、僕が今日見させてもらった約 5 バンドのうち、ビートルズバンドは 1 つだった。他のバンドが演奏していたのは、フーだったりはっぴいえんどだったりオアシスだったり。
なんでもありのバンドサークル。
そういうサークルがあること自体は、なんの問題も矛盾もない。
問題、というか、奇妙なのは、そのサークルの名前がビートルマニアという点だ。
でも、早稲田祭(早稲田大学の文化祭)ではビートルズオンリーになるとのこと。サークルの公式サイトより引用。
Q3.ビートルズ以外は演奏しちゃいけないんですか?
A3.これはイエスでもあり、ノーでもあります。 要するにライブによります。 現在早稲田ビートルマニア主催のライブは 夏合宿でのライブを含めると年6回あるのですが、 完全にビートルズのみと決まっているのは 一般公開している早稲田祭ライブだけです。 ですから、ビートルズはもちろん 他のアーティストの楽曲も大いに演奏して楽しんで下さい。 ビートルズ以外をやることで 改めてビートルズの良さがわかったり、 ビートルズの他のアーティストへの影響力が わかるということもあると思いますよ。
なるほど。それなら対外的には名が体を伴っていることになるから、お客さんが奇妙に感じることもないだろう。
僕が帰宅してあすみちゃんに、「ビートルマニアのライブ見させてもらってきたよ。ビートルズほとんどなかったよ。」って話したら、目を丸くして驚いていた。でもそれは、内輪向けの対外的ではないライブだったから、なんだ。
冒頭の例えで言えば、普段の稽古はバーリトゥードだけど、道場公開の日だけは空手の演舞を行う、って感じだね。
僕はこのサークルの OB だ。だが、学生サークルはあくまで学生のものだと固く信じている。だから運営や方針に口を出す気はまったくないし、それはやってはならないと思っている。
時代が変われば、すべてが変わる。変わることこそ必然だとも思う。
いずれにせよ、なんにせよ、僕は本当に恵まれた、幸せなサークル生活をおくらせてもらった。だから、今の早稲田ビートルマニアのみなさんのサークル生活が実り多いものになることを、本当に心から願っています。
順序が逆になってしまいましたが、早稲田ビートルマニアのみなさんに謝辞を。
新人ライブは本来、OB であろうと一般の人は入れないはず。にもかかわらず今回僕は入場させていただきました。そのことについてサークル員のみなさんに感謝します。