2009年09月07日

[書籍][音楽][日常]『ビートルズ大学』読了。素晴らしい本だった。

『ビートルズ大学』宮永正隆 『ビートルズ大学』宮永正隆

最高に面白かった。ファンが書いたビートルズ本の中ではけんご史上過去最高。あ、同率一位に松村雄策の初期作を。『アビーロードの裏通り』とかね。僕のポールに対する偏見と無知を打ち砕いてくれた素晴らしい著。ジョンに人生を変えられた人が熱く語るポール愛ほど胸に響くものはないッス。あれれれ松村雄策語りになっちゃう。

なおり。宮永さんはビートルズ大学主宰をはじめとして各所でご活躍されている。しかし思ったのだが、あれって経済活動として考えたら決して割りには合わないものなんじゃないだろうか。

そんなことを思うのは、ステージは激しく異なるが僕も同じようなことをする機会があるからだ。そのようなときに僕が費やす時間と労力とお金に比すると、リターンのほうが大きいなんてことはまずない。

それなのになぜやるのか?そこに思いを馳せたとき、僕は宮永さんに対して勝手にシンパシーを覚えるのだった。平たく言えばそれは、恩返ししなければならないという信念のようなもの。かつ、やるなら徹底的にやらないと面白くならないという方法論のようなもの。

とかいって、それ以上に大きな理由は、それが単純に楽しいからなんだけども!

で、宮永さんは 9/21 に新宿でリマスター盤関連の講義をやるそうなので、皆様もぜひ行って僕と握手。

追記

かように素晴らしい本なのだが、初心者が最初に手を出すべき本ではないと思う。もちろんそれでも楽しめるはずだけれど、この本の面白みを本当に味わい尽くせるのは、「ビートルズなんて浦賀に黒船が来たときから聴いてるんだから、正直もう飽き飽きしてるよ。いまさら聴こうとも思わないし知るべきこともないし演奏しようとも思わないし、ましてや専門サークルに入るなんて考えられないね」みたいな人なんじゃないかなと思う。つまりその、僕だ。

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