小田嶋隆氏が、2005年末から2006年初頭にかけて発生した殺人事件を契機に書いたエントリ。
ルーさんが示唆している通り、 現代の核家族というのは、ひとつの密室です。 特に、都市の、 コンクリート壁とサッシ窓に囲まれた、四角い空の下の家族は、 金魚鉢の中の金魚に似ています。 ですから、雑居房の空気を息苦しく感じる年頃になったら、 すみやかに出て行くべきなのですね。 もちろん、一人暮らしの孤独もまた、 それはそれでより狭い密室ではあるわけですが。 いずれにしても、孤独の複数形よりはマシかもしれない、と。
そしてたまたま読んだ週刊プレイボールで、同氏がこんなことを語っていた。
子供を家から追い出すのは簡単だ。 居心地のいい家にしなければいい。 家族四・五人、六畳一間にすれば、勝手に出て行くようになる。
なるほどこの方法はいい。なにしろ僕自身が家を出たときの最大のモチベーションもやはり、「こんな場所からは一刻も早く抜け出したい!ただし自分の経済力で!」というものだったものな。
必要は発明の母。行動の母でもあるということか。