2月11日のエントリ「雑誌離れ、は一方からの見解では」で、アフリカでは長生きの可能性が少ないからエイズ予防の必要性が認められていないのでは、という見解をご紹介した。元エントリ著述者 山形氏が言うところの、合理的な計算が陰惨な結論を生んでしまう、という話。
では、そんな計算・結論を出してしまう層に考えを改めてもらうには、どうしたらよいのだろうか。それは、途方に暮れてしまうほど、難しい。正論を述べても伝わらない(彼らにとっては正論ではない)し、根性論を唱えても変わるわけがない(彼らには与する動機も義務もない)。
こりぃさんが書いていた下記の文を思い出した。
いずれにしても, 精神論でウォームビズを推進するのは, 長続きしないし, 職員ひいては国民に 省エネやら低炭素社会やらの意識は 浸透しないと思います.
と、ここでシンプルに考えてみた。つまり、考えを改めたほうが得だ、と彼らが感じるようになればよいのだ。って、それが難しいんだが…。
インセンティブ…日本語に訳せないな…。とにかく、そんな感じのものを、提示することができたら。
そこで思い出したエントリをご紹介。ちょっと話はずれますが。
VHSテープ全盛の時代の米国のレンタルビデオ店での話。 「見終わったあとはテープ巻き戻してから返却してください」 とシールを貼っておいても、 巻き戻さずに返却する人が多く、 店としては頭を抱えていた。
だが、
この店では思い切ってルールを変更してしまうことにより、 この問題をみごとに解決したのだ。 VHSテープに貼り付けるシールの文言を 「このテープは一度最初まで巻き戻してからご覧ください。 返却時は巻き戻さなくても結構です」 に変更しただけだ。
もう、目から鱗が、ぽろぽろぽろぽろと。
そういえば滋賀県には琵琶湖のブラックバスを天丼にしているところがある(博物館の食堂だったかな)。増殖が止まらないんなら食っちまえ、という発想は、上述のビデオ店の話に似ている気がした。
クールビズは正々堂々軽装ができるという強力なインセンティブが働いたから,あっという間に定着したわけで,ほとんどの人が地球温暖化なんて考えてないと思います.(苦笑) <br> <br>ウォームビズはインセンティブがなさすぎる.現時点で地球温暖化問題が国民レベルでインセンティブになっているのは,海面上昇に窮しているツバルとオランダだけだと思います. <br> <br>テープの巻き戻しの話は面白いですね.メンドくささの微妙なトレードオフを巧みに活用してますね. <br>最初に巻き戻すより最後に巻き戻すほうが,ちょっとメンドくさいと思う心理をうまくついている. <br>いろいろ応用が効きそうなアプローチですね. <br>勉強になりました.
ビデオ屋の話、面白いですよねー。 <br>飴とムチというか。違うか(笑)。 <br>えーと、北風と太陽。そうそう。これこれ。 <br> <br>つまり、目的のためには手段を選ぶなと… <br> <br>あれ?