2008年04月26日

[書籍]佐々木正美『子どもへのまなざし』

佐々木正美『子どもへのまなざし』

とてもいい本だった。手元に置いておきたい。文庫版はないかな。

この本のテーマはタイトルどおり、子どもにどう接するか、という点にあるが、実はよいコミュニケーションと信頼を築く方法について述べられている本だと思う。なので、子育てに直面していない人にとってもよい本なんじゃないだろうか。

要点を抽出すると下記のようなものになる。

  • 幼児期のはじめまでは、子どもが望むことを、子どもが望むだけすべて、与えてやるのがよい。
    • それで自立心が損なわれる、ということはない。
  • 逆に、こういう時期がないと、のちのリカバリは大変困難になる。
    • 建築に似ている。基礎工事の不備をあとから手直しすることはすさまじく困難という意味で。

なぜこのやり方がよいのか、弊害はないのか、といった点については、本書中できちんと解説されている。他にもたくさんの参考意見が語られているが、その文章は終始平易で、かつ論旨がブレなくて、説得力もあった。僕はいちいちうなづきながら読み進めてしまった。そして僕はそれを信じる気になった。

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