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博士号を取っても、 非常勤講師で低賃金という話。 いわゆる高学歴ワーキングプア。
この件は社会問題視される傾向が強まってきているようなのだが、僕に同情する気がなかなか起こってこないのはなぜだろう。
たぶん、高円寺辺りのバンドマンと同じように映るから、だろうか。
たとえば僕に、高円寺辺りのバンドマンの生活を選択する機会があった（そして僕は選択しなかった）ように、高学歴ワーキングプアの方々にも選択の機会がかつてあったはず。しかも選択に際して、彼らに情報がそれほど不足していたとも思えないのだが…どうなんだろうか。
むかし読んでずっと印象に残っているエントリをご紹介。
２８歳まで大学院に進学する場合、 よほどの意思が無いと 大卒で社会に出た人より 能力的に落ちる可能性が大きい
同エントリに寄せられたコメントより引用。
帝大でさえ 安易な博士課程の拡大で 学生のレベルは本当に急落傾向です。
もちろん、 人物も業績もものすごく優秀なのに 職が見つからない人も多いほど、 今のアカデミック研究業界の職探しは 苛烈なので、 職に就けない人＝能力が足りない とは 全く思っていません。 ただ、 そんな優秀な人さえ困っている状況で、 意識の低い人には 生きて行く場は無いのです。
続いて別ブログでの同種の話題エントリ。
これだけ 「博士に進んでも将来食いっぱぐれますよ」 と力いっぱい大声でみんなで叫んでいれば、 いかに指導教員が甘い声で誘惑したとしても 博士課程に進学する人は 減っていくことでしょう。 東大が発表した 博士課程の学費ゼロ制度というのは、 おそらくその対策であろうと思われます。 （略） 今でさえ ドクター・ポスドク問題の深刻さを無視して進学する モラトリアム学生が少なくないというのに、 こんな制度を掲げたら 博士課程の定員が モラトリアム学生だけで占められる ということになりかねません。 それに、苦学生が 学費がゼロになるからといって、 その先に 深刻な就職難の待ち受ける 博士課程に進むと 誰が思いますか？ （略） 自分までもがスポイルされかねないような だらけた雰囲気の中で、 着々と就職難のアリ地獄に向かっていく生活など 優秀な学生なら なおさらできないことでしょう。 結果として、 裕福か貧しいかということとは無関係に 優秀な学生は博士課程に進学しなくなる はずです。