話題の Dropbox を使っている。といっても、外部に預けたくないようなデータをこれでバックアップするのは怖いので、万が一漏れてもかまわないようなデータだけにとどめている。具体的には作りかけの音楽ファイルとか。
で、いろいろ便利ではあるのだが、やはり群を抜いて便利なのはワイヤレス&自動バックアップという点。なーんも考えずなーんの操作もせずにバックアップが行われるのは、本当に快適。
バックアップって大事だけど、めんどくさいもんねー。そのめんどくささを取り去ってくれるこのシステムの価値は、すごーく高いと思う。
というわけで、ローカル環境下でワイヤレス&自動バックアップのシステムを組みたいわけですが、Time Capsule は 30,000円以上するわけでして…。それに熱問題とか HDD 交換不能とかのデメリットもあり…。かといって代替手段にも善し悪しが…。むむむ。と、悩み中。
そんな Dropbox と DAW ソフトを組み合わせると、以下のような世界が実現できると思う。
特筆すべきは、バンドメンバーはみな、ファイルの送信とか同期とかをまったく行わなくてもよいこと。それらは Dropbox が勝手にやってくれる。メンバーは単に、音楽創作(と自分のパソコンへのファイル保存)だけをやればいい。それだけで、全メンバー間で同じファイルが常に同期される。
感覚としては、Google Docs でドキュメントをみんなでがしがし同時に修正していく感じに近い。すげー。便利そうー。
でも問題もある。DAW のファイルは diff で差分比較できないものが大部分だから、更新者以外のメンバーが更新箇所を見つけるのは手間になる。ならば更新者が都度アナウンスするしかないが、それも手間っちゃ手間。アナウンスしないメンバーがいたら、もめそう(笑)。
また、作業がコンフリクトしたとき(異なるメンバーが同時にファイルを更新してしまったとき、など)に結果がどうなるのかも読めない。まさかマージは…できないよなたぶん…。
あと、実はリビジョン管理も困難だと思う。というのはたとえば、GarageBand のファイルは Mac 上では一見単体ファイルに見えるけど、実際は数多くのファイルの集合体になっている(右図参照)。で、そのファイルを修正した場合、ユーザとしてはひとつのファイルを更新したつもりなのに、Dropbox 側ではかなりの数のファイルが更新されたとして処理を行ってしまう(下図参照)。
このため、「前の版に戻そう」と思って Dropbox を開いたら、見たこともない名前のファイルの更新履歴が山のように表示されていて、とても前の版には戻せない…という状況になる。なりました。いやーあれにはまいった…。
でも大きな可能性を感じることには変わりないので、いずれもっといろいろ実験してみたいところ。